アキネトン





アキネトン
成分(一般名) : 塩酸ビペリデン

アキネトンの効能

向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア。
特発性パーキンソニズム。
その他のパーキンソニズム(脳炎後、動脈硬化性、中毒性)

アキネトンの用法用量

ビペリデン塩酸塩として、通常成人1回1mg(細粒は0.1g、錠は1錠)1日2回よりはじめ、その後漸増し、1日3〜6mg(細粒は0.3〜0.6g、錠は3〜6錠)を分割経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

アキネトンの概要

アキネトンは、1964年に我が国では発売された、抗パーキンソン剤です。

セレネースコントミンヒルナミンのような抗精神病薬や安定剤、抗うつ剤を服用している場合に副作用として生じる、筋肉がつっぱってしまったり、カラダがこわばったり、手が震えてしまったり、そして、おとなしく座っていることもままならないするなど現象、つまりは「薬剤性パーキンソニズム」が発現した場合の、予防、改善薬としてアキネトンは精神科領域では主に用いられています。

つまりは、向精神薬服用による副作用の予防・改善薬としてこのアキネトンは投与されることがあると言うわけです。

アキネトンと同種同効のジェネリック品としては「アキリデン」「タスモリン」「ビカモール」があります。

アキネトンは、特に「三環系」と呼ばれる古いタイプの抗うつ剤などを服用している場合に特によく起こる、体の震えやこわばりと言った、前述の「薬剤性パーキンソニズム」を沈静化させるために投与されるのですが、リスパダールなど新しいタイプのクスリでもこういった症例は報告されているようで、副作用の少ない向精神薬が出てきましたが、アキネトンの出番はまだまだ多いようです。

現代社会はパソコン化が進み、我々にとって文字を書く機会はかなり減りましたが、いざ文字を書く段となって、手の震えでまともなキータイプが出来なかったり、文字を書けないという事態をを初めて実感する方も多く、そういった際にアキネトンを投与されている方々が多いようです。



アキネトンの副作用

アキネトンは、緑内障などにかかっている方々以外には特に問題ない安全なクスリです。抗うつ剤、安定剤、抗精神病薬などを投与されていて、手の震えなどを実感した場合は、戸惑わず、医師に相談するのがよいと思います。

ただし、アキネトンにも副作用があります。多いのは、吐き気、口の渇き、便秘などです。これらの副作用をうまく回避して使えれば、大変よいお薬だと思います。

しかしながらアキネトンには、まだ理由は分かってはいませんが、高齢者の認知症出現を早める可能性も指摘されていますので、高齢の方は要注意です。

アキネトンへの私見

私の場合は「落ち着いて座っていられないとか、居ても立っても居られない」という状況がたまにあったのですが、アキネトンを入れるようになってからは少々落ち着きました。効き目は確かなようです。

また、私はアキネトンの注射を受けたことがあります。当時はクスリをたくさん飲んでいたので、どのクスリの影響だかは分かりませんでしたが、とにかく、不穏な感じがして、黙って座っているのも困難になってしまい、即刻病院へと向かったら、これを注射されました。

その後は何事もなかったようにスッキリして帰宅することが出来ました。アキネトン、向精神薬の副作用止めとして、まだまだ重宝されそうです。




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