アパシーシンドローム


アパシーシンドロームとは?

5月病と言った言葉があります。4月から新生活を始めた新社会人、新入学生が5月のゴールデンウィークを境に急に出社拒否、登校拒否を起こすといった現象を主に指すとは思いますが、もしかしたら彼らはこの症状に陥っているのかも知れません。

アパシーシンドロームとは「生きる意欲、エネルギーが底をついてしまって、本人も理由が分からない無気力状態」のことです。

突然20歳前後の若者を中心に襲いかかる「なんとかしたい」けれど「どうにもならない」「やる気が全く出ない」…といった観念に襲われ、かなり厳しい症状です。

この症状の特徴は、前述のように20歳前後の若者中心に襲いかかってくるというものでして、他人に危害を加えたりするような「アップ系」の症状では無くて自閉してしまうタイプの、いわゆる「ダウン系」の疾患です。一度沈んでしまったハートを再生させるのは相当の時間を要します。

周りに良く気遣いが出来て、あまり争いを好まないタイプの人間が良く発症すると言われています。なんとなく「うつ」になるパーソナリティに似ているので侮れません。

アパシーシンドロームの原因は?

原因は、いろいろ言われていますが、一番の大きな発端は、「青春期のアイデンティティ獲得に失敗してしまったこと」にあるという説を私は重視しています。

ですから、何も目標もなく、「大学くらいは行っておかなくては」との考えの元にただ進学したとか、適当な就職先が見つからずに、適当に選んだ会社に入ってしまった」といった方々には危険信号が灯るかも知れません。

私の場合も、入試に失敗して意中の学校には入れませんでした。(ただナマケモノで勉強もロクにしなかったと言う点に大いに問題点があるのですが。)何とか入った大学に対しても不満タラタラだったのです。よって、新入生対象健康診断で、カウンセリングを受けた経験があります。当時はカウンセリングなどには全く興味が湧かず、最初の1回ですっぽかしてしまい、あとは連日酒を飲んで泥酔して何とか気分をハイにしようと、ガボガボ酒を飲んでましたが。

とにもかくにも10代のうちになんでもいいから、自分の適性にあったやりたいことを見つけて、目的意識をもっと生きる事がこれを防ぐ唯一の手だてだと思います。大学に行くことだけを目標にするのではなく、大学で何を学ぶのかを筋道立てて考えること。とは言いつつ、これが一番難しいんですよねぇ…。




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