コントミン






コントミン
成分(一般名) : クロルプロマジン

コントミンの効能

統合失調症、躁病、神経症における不安・緊張・抑うつ。
催眠・鎮静・鎮痛剤の効力増強など。

コントミンの用法用量

通常1日50〜450mgを分割経口服用

コントミンの概略

コントミンは1955年に認可された歴史ある抗精神病薬(メジャートランキライザー)です。 古くからあるクスリですが、確固たる効き目を持ち合わせているので、発売から50年以上も経った現在でも使われています。

第二次世界大戦の際に外科医として従軍していたアンリ・ラボリは、ひどい傷もないのにショック死する兵隊に多数出くわしました。これは、戦場という過酷で緊張が極度な状況下に置かれた兵士の欠血管が収縮してしまい、血液が流れなくなると言うことが原因でした。そして、この症状には抗ヒスタミン剤が有効でした。

戦争が終わった後も、ラボリは手術前などの緊張下に置かれた患者に抗ヒスタミン剤を与え、その不安を軽減することに成功していました。

そして、ある日、ラボリは、とある抗ヒスタミン剤に予想を大きく超えた鎮静作用があることに気づき、これを精神分裂病(現在の統合失調症)に与えてみました。すると患者は劇的に回復しました。これこそがコントミンの成分であるクロルプロマジンの発見でありました。

コントミンの成分であるクロルプロマジンの発見は、精神科入院患者さんにとっては、まさに希望の光そのものだったと言われています。脳内の神経伝達系に混乱が発生し、妄想や興奮が起きるといった統合失調症(当時の病名は精神分裂病)の原因をブロックする作用がクロルプロマジンには認められ、これによって病状が快方に向かった方々が多くいらっしゃったというのがそのお話です。

コントミンはフェノチアジン系という系統に分類される定型抗精神病薬です。「抗精神病薬」と聞くと、 何やら重篤な症状の方々に使われているという印象を受けるかも知れませんが、コントミンは前述のような 統合失調症に適応するおクスリですが、不安や焦りなどを鎮める作用に大変優れているので、 神経症による不安や焦燥感を抑えたりする目的などにも、幅広く使われています。

また、コントミンは眠気を促す作用が強いので、睡眠剤が効かない場合に、睡眠剤とカクテルさせることで、 その効力を増強させるといった目的でも使われています。

更にコントミンは脳の神経に働きかけて、吐き気や嘔吐を鎮めるといった働きも持ち合わせています。

ちなみにコントミンは光が苦手なクスリなので、光を避けて保存することが望ましいようです。



コントミンの副作用

コントミンの最大の欠点は、大量摂取で死に至ることがあるという点です。ウインタミン以外でも、 三環系抗鬱剤など、精神神経系の古いクスリというものは、こういった問題を抱えています。

また、コントミン服用によって、手が震えたり、尿が出にくくなるといった副作用も個人差はありますが、存在します。 これも、古くからある精神神経系のクスリによく見られる現象です。

その他にも不整脈や体重増加などの副作用もコントミンにあるので、何かおかしいなと感じた場合は、 すぐに医師の指示を仰いだ方が無難であるかと思います。

コントミンへの私見

私の場合は、体調(精神面です)に異変を感じて、かかりつけ病院の救急診療を受けた際に頓服用にとコントミンを処方されたことがありました。

医師からはイライラ時や不眠時に色々と応用して使って良いとの指示を受けました。従って、コントミンは日中に来る原因不明なイライラ感が発生した際や寝付けない際などに使っています。

私にとってのコントミンの効き方としては、不安や焦燥感、そしてイライラ感をググッと無理矢理鎮めるといった方向で大変良く効いているのですが、行動しようという意欲までもがブロックされてしまっているのかコントミンを服用しだしてからは、あまり動かなくなり体重が増加してきたところが気になるところですが、精神面では大いに私を助けてくれるクスリだと思っています。




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