デプロメール





デプロメール
成分(一般名):フルボキサミン マレイン酸塩

デプロメールの効能

うつ病及びうつ状態強迫性障害社会不安障害

応用:摂食障害、過食嘔吐、月経前不快気分障害、パニック障害外傷後ストレス障害など

デプロメールの用量用法

通常、成人はフルボキサミンマレイン酸塩として、1日50mgを初期用量とし、1日150mgまで増量し、1日2回に分割して経口服用する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。

デプロメールの概要

デプロメールは、1999年に我が国で認可された抗うつ剤で 「選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)」と括られるグループの製品です。同効薬に「ルボックス」があります。

デプロメールは、この分野における我が国初登場のクスリです。セロトニン系と呼ばれる神経のみに働くという部分が革新的な特徴です。

「余計なところには作用しない」というこのデプロメールの特性により、今までに多かった抗うつ剤の副作用(口が渇いたり、便秘、立ちくらみなど)が大幅に軽減されています。

しかしデプロメールは革新的なクスリと申し上げましたが、とはいえフランスなどでは1984年から、その効能と安全性が確かめられて、処方されているクスリです。我が国では、海外の良いクスリでも国内で認可されるのには時間がかかる… という事情が色々あり、日本での発売が遅れた経緯があります。

デプロメールは、適応症としてうつ病及びうつ状態強迫性障害が挙げられております。 また摂食障害パニック障害 などに応用されることがあるようです。

しかしながらデプロメールは、作用がとてもマイルドなので、クスリによるバシッとした変化を望む人には不評のようです。要はテンションを上げるのではなくて、不安定になった心を落ち着けてくれるといった方向に効くタイプのクスリです。現在ではジェイゾロフトレクサプロと言った新しいSSRIが認可されていますのでデプロメールが処方される機会は減りつつあります。

デプロメールは三環系抗うつ剤などの古いタイプの抗うつ剤の最大の弱点であった「致死量の絶対値が低い」という問題点をある程度はクリアしています。しかしながら、薬というものは化学物質ですので、大量に人体にそれが取り入れられれば、よからぬ事態に発展することは言うまでもありません。

デプロメールは初診時などにレキソタンなどの抗不安薬と 一緒に出される場合も少なくありません。

デプロメールには25mgと50mg錠があります。そして、2008年には75mg錠が発売されました。薬価は25mg錠は36.1円、50mg錠は62.2円、75mg錠は85.7円、かつてはデプロメールを入手するには「個人輸入」 という手段しか無く、入手にはかなりの費用がかかりましたが、そのような時代と比べれば、医師から健康保険適用で出してもらえる様になった現在では大幅に安く手に入るようになったと思いますし、近年になってジェネリック品も 流通しています。ジェネリック品は更に薬価が低く抑えられており、患者の負担軽減につながっています。

ちなみに、デプロメールの薬効ですが、デプロメールの発売元である明治製菓は、鬱患者改善率61.7%、強迫性障害の患者の改善率50.0%という数字を公表しています。



デプロメールの副作用

デプロメールは、副作用の少なさがウリと言われているのですが…、実際我が国で処方が始まると 共に副作用が大変多く発現していることも報告されています。多いのは「飲み始めの吐き気」です。これは 人によりますが、2週間程度で治まる方もいれば、後述しますが私のようにずっと吐き気が続いてしまう場合もあります。

デプロメールには禁断症状(離脱症状などとも言われます)もあると言われています。 長い間デプロメールを飲み続けている時に、突然飲むのをやめると、「耳鳴り」や「空間がゆがんで見えるという状態」 そして「手足の震えが起きた」といった症状が報告されているようです。一度服用したら、あとは医師の指示通り続けることが大切です。

また、デプロメールに特異な副作用として「セロトニン症候群」があります。私も体験しましたが、ひどい発汗や体のふるえ、 そして発熱といった症状が希にですが出るようです。おかしいと思ったら、すぐに医師に連絡した方が無難です。

デプロメールへの私見

私がデプロメールを飲んだ感想としては、飲み始めの頃は吐き気が強く出て気持ち悪い思いをし、 それでも我慢し2週間くらい飲み続けていた頃、今度は顔面からの強烈な発汗があったことがよく記憶に 残っていまして残念ながら「不快感」でいっぱいでした…。

しかしながら、デプロメールを飲んでいたときは、手の震えや便秘の症状は私の場合は出ませんでした。 古いタイプの抗うつ剤よりは確かに副作用は少ないのかなと思いました。

また、デプロメールは前述の通り、過食や拒食などの摂食障害にも効果を発揮すると言われています。実際、私の場合も、過食を内科で相談したら、デプロメールが出されたことがあります。




戻る