デジレルの効能
うつ病・うつ状態。
デジレルの概要
デジレルは三環系でもなければ四環系でもなければSSRIでもない、分類不能の抗うつ剤。
デジレルにむりやり分類名をつければ「トリアゾロピリジン系抗うつ剤」とでも言えるでしょうか。 我が国では1991年に「おー!画期的な抗うつ剤だ!」と、かなり期待されて登場。 同じクスリとして、レスリンが挙げられます。
デジレルは脳内の神経伝達物質である「セロトニン」といわれる物質を多く流すことで 気分を楽にしたり落ち着かせるという働きをします。
デジレルは比較的、抗うつ剤としては副作用(口が渇く、便秘、立ちくらみ、吐き気など)は軽い方で、 即効性が比較的高いと一般的には言われています。
そして、デジレルは、抗不安作用も持ち合わせており、「うつ」の中でも不安感が発現している比較的軽い症状に 「取りあえず」といった感じで用いられることが多いのですが…。
しかしながら、デジレルは服用後、眠気が現れることが非常に多いのです。 つまりはイライラした神経を鎮めるというタイプの抗うつ剤なのですが、残念ながらこういったタイプの抗うつ剤は実際問題、ユーザー層というものが限られてきます。つまりは軽い不安焦燥のある患者さんくらいにしか、歓迎されないと言ったところが本当のところでしょうか。
デジレルは、前述のように、不安感の強いタイプのうつ病患者さんくらいにしか適さない上に、 残念ながら、古典的な抗うつ剤を上回る効果が発揮できないと言った現実が臨床の場で確認されたという話までもがあります。
つまりはデジレルはこれまでの抗うつ剤よりは、副作用が軽減したけれども効果の方はちょっと… との評価を受けつつあります。実際、デジレルの良い評判というものはあまり聞いたことがありません。
これから新世代の抗うつ薬がどんどん登場してくると思われますので、どうやらデジレルはどんどんと日陰の道を歩いていくことになりそうです。
しかしながら、デジレル服用にやってくる眠気を利用して、睡眠薬とデジレルをカクテルして 就寝前に服用するという処方をする医師もいます。実際、私はハルシオンとデジレルを就寝前に出されたことがあります。
ちなみに、デジレルの最高血中濃度時間は3〜4時間。血中濃度半減期は6〜7時間と言われています。
デジレルへの私見
デジレルは私が初めて服用した抗うつ剤です。大学3年の時に精神バランスを崩してしまい、 神経科にかかりだしたときに初めてデジレルを処方されました。
それ以来、半年ほどデジレルを飲み続け、就職活動の時に更に精神バランスが悪化し、デジレル増量。
それでもまあ当時はとにもかくにも不安が強かったので、デジレルは、その時はそれなりにハマったようで、 おかげで比較的平和な毎日が過ごせたと思います。
しかし、デジレルは更に調子を崩している現在では効かないとは思いますが。
ちなみに、デジレル服用直後の飲酒は厳禁。相互作用で泥酔してしまったりますます精神バランスが 崩れることがあります。身をもって体験済みです(笑)というよりもデジレルだけではなく、 クスリとアルコールを一緒に摂取することは基本的にタブーです。