エバミール


エバミール錠1.0

エバミール
成分(一般名):ロルメタゼパム



エバミールの効能

不眠症。

エバミールの特徴

エバミールは、我が国では1990年に認可された、比較的新しい睡眠薬です。 作用時間としては、最高血中濃度時間が1〜2時間ということで「短時間型」の「睡眠導入剤」です。 つまりは、寝付きが悪いという症状に、適用されやすいクスリです。

しかしながら、エバミールはもう一つ特徴を備えており、それは血中濃度半減期が10時間と比較的長い点なのです。つまり、エバミールはすぐに効くのですが、その効果の持続時間も比較的長いという特徴があるのです。 要は即効性もある上に、途中で目が覚めてしまうことが少ないという、今までの睡眠薬の美味しいところを取り込んだクスリであると言えるわけです。

エバミールと同じロルメタゼパムを成分としているおクスリには「ロラメット」が挙げられます。

「短時間型」というカテゴリーでエバミールと守備範囲がかぶっているハルシオンという 睡眠薬もあるのですが、これははちゃんと服用する分にはスバらしいクスリですが、ハマってしまう、依存に陥ることが多いんですね。 また、健忘症を起こすこともざらです。それに加えて、こちらに簡単に書いてありますけれども ハルシオンには更にちょっとした問題点があります。

エバミールは、ハルシオンを出したがらなかったり、絶対出さないクスリに対して神経質な医師がよく処方する傾向があったのですが、 最近では、マイスリーの台頭により、処方される機会は徐々に減りつつある傾向にあります。

しかし、エバミールはマイルドな作用で筋弛緩作用も弱く、高齢者や未成年者にとって負担の少な安全性が高いと薬であると言う定評がありますので、 エバミールを出してくる医師は良い意味で「患者思い」なんだと思います。

また、エバミールのもう一つの大きなメリットは、睡眠薬の中でも抗不安作用が比較的強いという点にあります。 不眠症に悩んでいる方々の多く(私も含め)が、就寝前に睡眠薬を服用してから、いざ床に入るまでは良いのですが、 そこで「今晩もまた不眠に襲われたらイヤだなぁ…」などと考えだし、思考が無限ループに陥ってしまって 眠れなくなるという事態を経験なさっているとは思うのですが、エバミールはこうした不安を除去する作用が強いのです。 これは非常に大きなメリットです。



エバミールの副作用

エバミールはとても安全なおクスリなので、副作用は医師の処方通りに服用している限りは、 ほとんど無いと思いますが、人によっては効き過ぎてしまって、夜にトイレに行く際にふらついて 転倒してしまう場合などもあり得ますので、エバミール服用後はそのあたりにご注意を。

また、前述のように、エバミールの血中濃度半減期は10時間と、アモバン、ルネスタ、ハルシオン、マイスリー、 デパスと言った薬のそれよりも遥かに長くなっています。従って、エバミールの場合、 薬の効果が翌朝まで持ち越す可能性がありますので、翌朝になっても眠気が残るとかすっきりしないなどと言った 問題が発生した場合は、薬の変更も含めた検討が必要になるかもしれません。

エバミールへの私見

さて、エバミールですが、上記の文章は色々な文献やデータを元にして書いた、 いわゆる「セオリー」なのです。

クスリというものはその人の体質・体調によって効能が大きく変化するものです。 ちなみに私がエバミールを服用した分には「全く眠くならない」「全然効かない」と言うのが現実でありました。

繰り返しですが、どのクスリ(特に精神神経科領域のクスリは)でも体質にもよっては 「合う・合わない」があるので、こればかりは飲んでみない限り分からないところです…。




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