ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは?


薬には製品ごとに特許があり、他の製薬会社が同種・同効の製品を製造販売することはできません。

しかし、一定の期間が過ぎると、その特許が切れて、他の製薬会社が同種・同効の薬を製造販売することが出来ます。こういった医薬品を「後発医薬品」「ジェネリック医薬品」といいます。

また、中小の製薬会社から、特許消滅後にぞろぞろと発売されるので「ゾロ」などとも呼ばれています。

後発医薬品は先発品よりも薬価が遥かに安く設定されるので、我が国では医療費抑制のための切り札として扱われつつあります。

実際、院外処方で処方箋を発行する医療機関では、この後発医薬品や、製品名を特定しない「成分名(例えば"デパス"ならば"エチゾラム")」だけを処方箋に書いた場合、処方箋料がほんの僅かですが、高く算定できるというアドバンテージが設けられています。

医療費の増大による国庫負担の悪化を食い止めるためにも、こういった「後発医薬品」の存在意義は大きいものがありますが、ただし、製薬会社のレベルにより薬のクオリティーが若干異なるという噂も流れてはいることは事実です。



例えば…



左側の「PL」顆粒が「先発品」です。シオノギ製薬によって開発された、病院に風邪で行けばまずもらえるであろう代表的な「総合感冒薬」です。1962年に販売が開始された、歴史ある総合感冒薬ですが、特許はすでに消失しています。よって、同種同効のクスリが中小の製薬会社から、先ほど書いたようにゾロゾロと出ていきます。

その一種が右側の「トーワチーム顆粒」です。トーワチーム顆粒の販売開始は1994年7月 となりました。「PL顆粒」の特許が切れたのです。特許というものは時間が経つに薄れていってしまい、一定期間を過ぎると「国民の財産」となるのです。

薬価はPL顆粒は7.1円。そしてジェネリック品であるサラザック顆粒、セラピナ顆粒、トーワチーム顆粒(冒頭に写真で説明したものです。)、ホグス顆粒,マリキナ顆粒,ヘブン顆粒などは6.4円です。

医療費の高騰は、財政破綻を招きますので、ジェネリック品がもっと増えて、医療費・薬代の抑制を今日に於いては慎重に論議する必要性があると思います。




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