ハルシオン


ハルシオン0.25mg錠

トリアゾラム錠0.25mg「日医工」


ハルシオン
一般名:トリアゾラム

ハルシオンの効能

不眠症。

ハルシオンの概略

ハルシオン…睡眠薬などに興味関心が無くても「ハルシオンと言えばあの危ない睡眠薬だろ」と言った感じで名前だけは知っているという方は多いのではないでしょうか?近年は新薬に押され気味のハルシオンですが、特別危ない成分が配合されているとかそう言ったわけでもなく、後述しますがごく普通のベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。実際、精神神経科だけでは無く内科などでも処方されることのあるクスリで、ハルシオンは睡眠薬の中でもトップクラスの知名度と人気があると思われます。

ハルシオンの人気を示しているのがジェネリック品の多さ。ハルラック錠、トリアゾラム錠「EMEC」、トリアゾラム錠「JG」、アスコマーナ錠、トリアゾラム錠「TCK」、トリアゾラム錠「テバ」、トリアゾラム錠「日医工」、トリアゾラム錠0.125mg「CH」、トリアゾラム錠「KN」、トリアゾラム錠「日新」と、各メーカーから大量に発売されています。

ハルシオンは超短時間型(最高血中濃度到達時間が1時間くらい)の「睡眠導入剤」です。つまりはハルシオンは寝付きを良くするというタイプのおクスリです。作用時間が短いので翌朝にクスリが残って不快感を感じることが少ない、キレのよいおクスリです。とにもかくにもハルシオンは寝付きの悪いときに最適なおクスリです。

しかし、ハルシオンと聞くと悪いイメージを思い浮かべる方も少なくないと思います。確かにハルシオンは犯罪にも使われてしまった経緯もあります。しかし、その際にこのハルシオンという薬はマスメディアによって、大いに悪い方面に叩かれる方向で報道され、その名前だけが一人歩きしてしまった感があります。その威力の強力たるものや、イギリスではハルシオンの発売は禁止されてしまっています。

以下、ハルシオンの欠点を述べますが、医師の指示通りに服用する分には、全く持って安全なクスリであることは強調しておきたいと思います。



ハルシオンの問題点

ハルシオンは酒と一緒に飲んだりすると酩酊したり、ハルシオン服用後いつまでも床に入らずにいると記憶が吹っ飛んでしまうこと(健忘)があります。これがハルシオンのネックです。

この現象を勘違いして、ハルシオンを使ってトリップ遊びが出来るなどと言われることもあり、(もちろんそんなことは出来ません!)ハルシオンは遊びに使われてしまうことがあります。

一般的に、すぐ効き目が現れる薬というものは、人気が出るものです。ハルシオンは、その代表格でしょう。睡眠薬が欲しいという方々は、要は、「寝たい」と思うから、睡眠薬を欲しがるわけです。しかし、睡眠薬には、簡単に言えば寝付きを重視した「スピード型」と長く眠れるようにした「スタミナ型」という種類があるのです。「スピード型」というのは、ハルシオンのような、すぐ効くタイプ。ちなみに「スタミナ型」にはベンザリンとかドラールなどがあります。

ハルシオンのような、「スピード型」の睡眠薬というものは、前述の通り、「寝付き」を重視した薬ですので、スパッと効いてきます。しかし、スパッと効いてくるクスリは、服用者がその実感を味わうことが容易なため、依存などにつながり易いというわけなのです。実際、ハルシオンの大きな問題点として、依存性が他の睡眠剤よりも高い傾向にあるといわれています。

そこで、ハルシオンの強力な入眠作用を悪い方に利用して、女性にハルシオンを飲ませて眠りへ落とし、レイプ目的などでもハルシオンは使ったという輩がいたそうで、こういった事件の頻発により、前述のようにイギリスでは発売中止になってしまったという経緯があるのです。

我が国でも某製薬会社の社員が、会社では不正に入手したハルシオンのジェネリック品を飲み会の際にアルコールに混ぜているなどと言った旨をツイッターに投稿し、製薬会社が絡んだ形でのハルシオンの不正な使用が明るみになると言う事象がありました。

上記のような理由で近年はハルシオンの処方が慎重になっています。医師によって様々ですが、「絶対に出さない」という医師もいます。そういったポリシーの医師は、ハルシオンの代わりに「マイスリー」といったハルシオンに似たタイプのクスリを出すことが多いのですが、これがまあ、私の場合はこれらが面白いほど効かないのです…。クスリを飲むという行為自体で既にリスクを背負っているわけですから、効かないものを無理に飲むことこそ危険で無意味だと私は思うのですが…。

ハルシオンに対する私見

画像のハルシオンは包装が銀色の0.25mg錠のものです。他にハルシオンには包装が金色の0.125mg錠もあります。人によって様々ですが、ハルシオンは効き目は強いと言われていますし、私もそう思います。しかし、医師の指示の元に適切に使用する限りはハルシオンは特に危険なクスリではありません。

ただし、米国FDAによるとハルシオン服用によって睡眠時遊行症(夢遊病)の一種による異常行動の発現などが起こったケースが報告されており、我が国の厚生労働省も注意喚起を出しています。ですから、睡眠途中に、一時的に起床する可能性がある場合は服用すべきではないでしょう。

ハルシオンの「金色」の0.125mg程度ならば、眠気無しで抗不安作用も期待できるようですが、これにはもちろん個人差があって「金色ハルシオン」1錠を飲んだだけで眠りに落ちてしまう方もいらっしゃるようです。

とにもかくにも「本当に必要な人」にとってはハルシオンが発売中止などになると困ってしまうので、絶対遊びなどに使われて欲しくないと思います。




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