マイスリー/ゾルピデム


マイスリー5mg

マイスリー
成分(一般名) : ゾルピデム酒石酸塩

マイスリーの特徴

マイスリーは2000年に販売が開始された、非ベンゾジアゼピン系とカテゴライズされる睡眠薬です。マイスリーは、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬の問題点であった「依存性」などの軽減を狙って開発された新しいタイプの睡眠薬で、欧米をはじめとして世界80カ国以上の国で発売されています。

マイスリーは2015年3月期では194億を売り上げており、国内でも非常に売れている睡眠薬の一つですから、現在マイスリーを処方されている方も多いことでしょう。

マイスリーの効果と作用時間

マイスリーの最高血中濃度到達時間は 0.7〜0.9時間前後で服用してから1時間以内で薬の効果が出ると言うタイプの薬です。ですから、速やかに効果を発揮するマイスリーは床に入ってもなかなか寝付けないという症状に向いているおクスリなのです。 その上、マイスリーの血中濃度半減期は2時間前後で、つまり服用してから2時間を境に薬の効果が無くなっていく睡眠薬なので、翌朝にまで薬の効果が残っておかしなことになることもないという、完全に「寝つきの悪さの改善」にターゲットを絞られた睡眠薬、それがマイスリーなのです。

マイスリーは、作用時間の守備範囲が被っている有名な睡眠薬、ハルシオン並みの効き目の早さと爽やかな目覚め(超短時間型)と依存性の少なさを売りにシェアを急速に拡大してきたと言うわけです。

私は「ハルシオン欲しいです」と某医院で言ったところ、「ハルシオンはちょっとね…」と言われて、代わりにマイスリーを出されたと言ったこともありました。



マイスリーの副作用

マイスリーは副作用が少なく安全性の高いことがセールスポイントであるクスリですので、重い副作用は、医師の指示通りに服用している分には、ほとんどありません。 かつては自殺の手段として使われたこともある睡眠薬ですが、マイスリーをはじめとする現在一般的に処方される睡眠薬は服薬自殺の可能性のある患者にも処方可能にすべく開発されたものですから 致死量が数百錠、数千錠レベルになっている、安全性の高いものなのです(まれに、睡眠薬のオーバードーズで亡くなった方のケースを聞きますが、酒と同時に服用して寝ゲロが喉に詰まって窒息死というケースが多いと思います)。しかし、人によっては「健忘」や「ふらつき」がマイスリー服用の翌朝に起こることもあり得ます。

また米国FDAによると服用によって睡眠時遊行症(夢遊病)の一種による異常行動の発現などが起こったケースが報告されており、我が国の厚生労働省も注意喚起を出しています。ですから、睡眠途中に、一時的に起床する可能性がある場合は服用すべきではないでしょう。

また、マイスリーの小児に対する安全性は確立されていません。

それに加えて、マイスリーをはじめとする睡眠剤を服用している間は酒類、すなわちアルコールは控えたほうが無難です。 アルコールによって副作用が強まるおそれがあります。

マイスリーへの私見

マイスリーの服用の感想としては…私の場合は全然眠れませんでした!むしろ「クスリ服んだのに何で眠れないんだー!」とイライラしてしまいました。そのことを主治医に訴えたら、5mg錠が10mg錠に変わりました。10mg錠になってからは少しは眠りやすくはなったのですが、どうも私の体質にはマイスリーは向いていないようでした。

ただし、これはあくまでも私の個人的な服用感想であり、マイスリーが良く効いているという方も大勢いらっしゃる様です。クスリの効き目というものには個人差がありますので、こればかりは実際に服用してみなければ何とも言えません。

マイスリーは初期は薬価もかなり高めに設定されていましたが近年はジェネリック品の台頭により、安価に入手することが可能になったというのは嬉しい限りではあります。

マイスリーの効能

不眠症(統合失調症及び躁うつ病に起因するものは除く)。

マイスリーの用法・用量

通常、成人は酒石酸ゾルピデムとして1回5〜10mgを就寝直前に経口服用する。なお、高齢者には1回5mgから服用を開始する。年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日10mgを超えないこととする。




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