一般国道289号甲子道路

国道289号の福島県南会津郡下郷町から西白河郡西郷村にかけての区間は、険しい甲子峠(かしとうげ)が大きな障害となり、自動車の交通は不可能な状態が長年に渡って続いていました。

そのため1975年(昭和50年)度から福島県が総延長約23.3キロメートルの甲子道路の整備を進め、また中心部の甲子トンネル(延長4345メートル)付近においては1995年(平成7年)度から国土交通省による直轄事業として工事を実施し、2008年9月21日に、ついに開通を迎えました。「開かずの国道」状態が解消されたのです。

甲子道路建設中にはトラブル続出。地滑りなどでせっかく掘ったトンネルを放棄したり、工事ミスのために架設した橋桁が水平方向にずれてしまっていたことが分かって、是正措置をしたり…。かなりの難産によって生まれた道路です。




国道289号おにぎり。ここから甲子峠へと向かって登っていきます。 下郷町がこんなに近かったとは、かなり意外に感じました。これで県南地域と南会津地域の結びつきが強くなることでしょう。
とは言え、やはり山岳道路。きつい登りとカーブもあります。
甲子峠へと向かってどんどんと高度を上げていきます。
更に更に高度を上げていきます。
登坂車線も整備され、快適な道路になっています。
舗装も直されたようです。真新しいアスファルトの上を行きます。
下郷町と甲子トンネルはもうすぐ先。
「キョロロン村」までやって来ました。「キョロロン村」は、家族みんなで楽しめるレジャースポットです。 さて、トンネル区間に入ります。この辺の建設には四苦八苦。せっかくトンネルを掘ったのに地滑りなどでそのトンネルを放棄するハメになるなど散々。道路が各所で付け替えられました。そのため、工期も遅れたのです。
甲子道路はこんな山奥を走っているのです。かなりの山岳道路です。 トンネル群をどんどんと抜けていって、甲子トンネルに近づいていきます。
甲子大橋を渡るとすぐに甲子トンネル西郷村側坑口が現れます。甲子トンネルは標高1004メートル地点にあり、延長4345メートル。福島県で一番長いトンネルです。全国の無料で通れるトンネルの中でも屈指の長さを誇っています。これで険しい甲子峠を一気にパスしていきます。トンネルの印象としては、ちょっと狭いかなと言うものがありましたけれども、快適なトンネルでした。南会津と県南地方がグッと近くなって、地域間の新しいつながりが生まれそうですね。




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